2009年6月3日水曜日

居酒屋ivote 山下さんのブログに追加感想掲載

居酒屋ivoteに共産党からご参加いただいた、山下よしきさんがブログに追加で感想を書いていただきました。
ぜひご覧ください

山下さんブログ

マルクスって知ってる? 居酒屋トーク続報
2009年05月31日

 「居酒屋ivote」第2弾の続きです。今回も2つのテーブルから出された、「社会主義・共産主義」についての質問。学生の中で日本共産党に対する疑問・関心の定番になっているようです。


 私は「マルクスって知ってる?」から切り出しました。さすがは大学生。全員が「はい」「名前くらいは…」と頷きます。

 いまから10年前の1999年、イギリスのBBC放送が、国内外の視聴者に、「過去千年間で、もっとも偉大な思想家は誰だと思うか?」というアンケート調査を行いました。結果は、カール・マルクスがダントツの第1位。2位はアインシュタイン、3位はニュートン、4位がダーウィンだったと紹介すると、「へーっ」と驚きの声。

 マルクスが活動したのは19世紀(1818年~1883年)。資本主義の発展期で、一握りの資本家の手に富が集中する一方、多くの労働者の生活はひどい状態で、幼い子どもまでが過酷な労働を強いられていた。学生はうんうんと聞き入ります。

 マルクスは、その資本主義を、科学の目で分析した。資本主義社会では、経済活動、生産活動の目的は、個々の企業(資本)の利潤追求だ。(「そうですよね」の声)そのために企業は、生産を拡大する一方で、労働者の賃金を低く抑えようとする。(一同深く頷く)

 けど生産を拡大して、いくら商品をたくさんつくっても、それを買う労働者の購買力が低いままでは「過剰生産」にならざるをえない。(なるほど、という感じ)

 その矛盾が蓄積され爆発するのが「恐慌」だ。世界は10年に1度、恐慌を繰り返してきた。いまの世界経済危機もそのひとつだ。(ちゃんとついてきている)

 地球的規模での環境破壊も同じだ。ひとつひとつの企業(資本)は、儲けのために生産を拡大させ、工場から温暖化ガスを大量に吐き出す。

 けどすべての企業(資本)が、あっちでもこっちでもそんな行動を取った結果、「地球温暖化」という地球と人類の存亡にかかわる事態を招きつつある。(ここは大きく共感)

 「巨大に発達した生産力を制御できない」――マルクスはここに資本主義の根本的な矛盾を見出した。

 この矛盾を解決するためにはどうしたらいいか。マルクスは、生産手段(工場、機械、原料など)を個々の企業(資本)が所有・管理・運営しているいまの状態から、社会全体による所有・管理・運営に切り替える必要があると問題提起した。(はじめて聞いたという顔)

 そうすることによってはじめて、経済活動・生産活動の目的が、個々の企業(資本)の利潤追求から、すべての人々の幸せ、生活の向上になると考えた。

 それがマルクスのめざした新しい社会、資本主義を乗り越える「社会主義・共産主義」の社会だ。(そうだったのかという顔)

 ところが、ソ連はそれとまったく違う社会をつくってしまった。自分たちのいうことを聞かない人たちを収容所に送り強制労働させた。何百万人もの囚人労働がソ連経済の重要な比重を占めた。

 それだけでなく、自分たちのいうことを聞かない他国の政権をひっくり返すために、チェコやアフガニスタンに戦車を送り込んで侵略した。

 自国の国民を抑圧し、他国を平気で侵略するような国が、マルクスのめざした「人間の解放」を目的とする「社会主義・共産主義」の社会であるはずがない。

 だから日本共産党はソ連に対し、「あなた方のやっていることは間違いだ。マルクスの考えと正反対で社会主義の精神に反する」と厳しく批判した。

 ソ連はそんな日本共産党をつぶしてしまえと攻撃してきたが、30年間たたかって最後は相手に誤りを認めさせた。ソ連相手にそういうたたかいをした共産党は日本共産党しかない。(ほーっという顔)

 とまあ、こんな具合にダダダダダッと「社会主義・共産主義」とは何かについて話してみたのですが、反応は悪くありませんでした。

 いまの学生のみなさんは、高学費、就職難など自らの大学生活のなかで社会の矛盾を感じ取っています。そのことが、知的好奇心とともに、生活の実感から、マルクスに接近し、マルクスをすっと理解する力を高めているように思いました。

 ひきつづき、マルクスの眼で、世界と日本の諸問題を考え、語り合う場を、学生のみなさんと持ちたいと思います。

 ★トークではこのほかに、「共産党っていいこと言うけど実現力がないのでは?」という質問も。

 これには、私の“国会活動の原点”でもある阪神・淡路大震災の被災者支援の経過を説明。07年参院選挙で与野党逆転した直後、被災者生活再建支援法の抜本改正が全会一致で実現し、「全壊世帯に最高300万円支給」されることになったことを話すと、「へー、そんなことできたんですか」と女子学生。

 “どんなに壁が厚くとも、市民と議員がスクラム組んで運動すれば、政治を動かすことはできる”という私の確信に、みんなすごく共感してくれました。

 あ、そうそう、「学生時代に読むといいおすすめの一冊はなんですか?」という質問も。私は、『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎)、『きけわだつみのこえ』(日本戦没学生記念会編)を推奨しておきました。

 ★ということで、今回もしゃべりにしゃべった2時間半。

 最後の一言あいさつで、「いま、資本主義は人間を幸せにできるのか?が根本から問われています。そのことをトコトン突き詰めたのがマルクスです。不破哲三さんが最近、『マルクスは生きている』という本を出しました。ぜひ読んでみてください」

 そして、「きょうのような討論をあちこちでやることが新しい政治、新しい社会をおこす機会になると思います。私も大阪でぜひやりたい(なんと大阪からもわざわざ夜行バスで数人参加してくれていました!)」



 事務局のみなさんオツカレサマでした。すばらしい企画をどうもありがとう!(写真は、ivote事務局の原田さん、各党議員と)

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